令和6年度 山近記念総合 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数        -        5       13       27       85      139      288      614      613      160
【定義】2024年6月から2025年5月までの期間に当院を退院された患者様を集計し、年齢階級別に10歳刻みで表示しています。なお、90歳以上はひとつの階級として集計しています。
【解説】当院は神奈川県の県西地区医療圏に属し、県西地区の東部地域においては唯一の急性期病院として診療を行っています。2020年からのコロナ禍が2023年5月に5類感染症となり、医療体制もほぼ従来通りとなったところですが、当院においては2023年10月より病院西棟の新築工事が開始となり、2年後の2025年10月までは病床数を減らしての医療体制となっていました。そのような中、患者様の年齢階級別の割合をみると80歳代、90歳代以上の割合が増加していました。ほかの年齢階級では全体的に減少となり、80歳代では0.7%、90歳代以上では1.6%の増加となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア       69     5.22     4.54     0.00    69.46
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍       69     9.23     9.77     0.00    64.36
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患       47     3.34     2.57     0.00    69.87
060340xx03x00x 胆管結石、胆管炎       42    11.67     8.88     0.00    80.36
060335xx0200xx 胆のう結石症 腹腔鏡下胆のう摘出術       26     8.12     7.05     0.00    64.81
当院外科の入院では、消化器系と乳腺系の疾患が主となっており、乳癌の69件と集計されているものについては、乳房の全摘出術や腋窩リンパ節の摘出術をした件数となっています。乳癌全体での退院件数では117件となります。また、鼠径ヘルニアでの手術目的入院、大腸ポリープの内視鏡でのポリープ切除については、近隣の医療機関からの紹介もあり増加傾向にあります。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400802499x0xx 肺炎       50    20.86 16.40     0.00    84.58
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症       35    24.51 13.66     5.71    82.54
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎       19    34.32 20.78    10.53    89.63
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病       18    15.67 13.77     0.00    72.22
050130xx9900x0 心不全       11    19.73 17.33    18.18    89.27
当院内科は肺炎の件数が最も多なっています。肺炎ではDPCコードが細分化されており、肺炎全体では71件の退院件数となっています。内科系の上位5位のうち、肺炎と尿路感染症の退院数は昨年度より増加傾向でした。また、今年度は2型糖尿病での入院が増加しています。糖尿病の自己管理ができるようにするためのに、入院で生活習慣や投薬管理についての理解を深めてもらうための「糖尿病の教育入院」が増えたことも影響しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、ステント留置術あり       46     3.67     4.18     0.00    74.52
050050xx9910xx 狭心症、心臓カテーテル       39     2.03     3.07     0.00    76.77
050130xx9900x0 心不全       23    22.43     17.33     0.00    83.55
05210xx97000x 徐脈性不整脈 ペースメーカー埋め込み       13     8.46     9.59     0.00    81.69
050130xx97020 心不全 輸血 中心静脈栄養       12    59.58    35.53     25.00    81.92
2025年2月より循環器内科の常勤医師が不在となり、患者数に若干の影響が出ています。患者様には大変ご不便をおかけしておりましたが、2025年7月より常勤医が着任いたしましたので入院患者様を受け入れられる状況となっております。「心不全」については、内科と循環器内科の両診療科での協力体制のもと、状況により診療科を振り分けていたため、件数が分散され少ない件数集計となっています。心不全全体では85件の退院がありました。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xxxx 胸椎・腰椎の圧迫骨折       34    33.82    19.16    11.76    80.06
160800xx02xxxx 大腿骨骨折 手術あり       10     28.70    25.29    20.00    84.10
070230xx01xxxx 変形性膝関節症    ‐    ‐    21.38    ‐    ‐
160760xx01xxxx 前腕骨折 手術あり    ‐    ‐     5.95    ‐    ‐
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折 手術あり    ‐    ‐    17.84    ‐    ‐
整形外科では2024年11月より常勤医師2名体制となり、退院患者数も増加しています。高齢化の影響で増加している転倒による大腿骨や腕の骨折には手術で対応し、年齢とともに骨がもろくなることで起こる胸椎、腰椎の圧迫骨折には、安静とリハビリテーションによる治療で対応しています。治療後、自宅復帰の前に回復期リハビリテーション病棟のある医療機関への転院といった対応もしています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞       35    13.43    16.89    11.43    75.09
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術あり    ‐    ‐     9.83    ‐    ‐
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし    ‐    ‐     7.99    ‐    ‐
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血種    ‐    ‐    18.68    ‐    ‐
010200xx01xx00x 水頭症    ‐    ‐    18.56    ‐    ‐
脳神経外科では脳梗塞での入院件数が最多となっています。主にはラジカット投与による薬剤療法で、35件の症例がありました。その他の脳梗塞の治療では、狭くなった頸動脈をステントで拡張させて、脳への血流を改善させる頸動脈ステント留置術や、詰まった血管とは別の血管どうしを繋ぎ、血流を確保するバイパス術等の治療で対応する場合もあり、脳梗塞では53件の症例がありました。この他、水頭症や、慢性硬膜下血腫での手術入院の症例もありました。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患      157     3.11     2.49     0.00    77.85
当院眼科の入院では、白内障に対する水晶体再建術が主となっていますが、外来での白内障日帰り手術の対応もしています。白内障手術入院では、入院翌日に手術、手術の翌日に退院する3日間の入院となり、退院翌日の外来受診で術後検査を受けていただいています。退院翌日の外来受診が困難な患者様については、入院を1日延ばし、入院中に術後検査をする4日間入院で対応しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍       56     2.98 2.45     0.00    73.95
110070xx03x20x 膀胱悪性腫瘍 手術・化学療法あり       17     6.06 6.63     0.00    77.76
110200xx02xxxx 前立腺肥大症       13     7.15 7.77     0.00    68.62
110290xx99x0xx 急性腎不全       11     9.64 13.54     0.00    80.55
110070xx97x00x 膀胱腫瘍 手術あり       10     8.30 8.78     0.00    76.30
泌尿器科の入院で症例数が多いものが、前立腺癌の有無を確定するための前立腺生検目的の入院です。この検査の結果、前立腺肥大症と診断された場合の、前立腺肥大症に対する手術入院の件数も多くありました。今年度は膀胱癌や良性膀胱腫瘍の手術目的入院もかなり増加となっています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂症 手術あり       12     2.00     2.74     0.00    78.58
070010xx970xxx 良性軟部腫瘍 摘出術    ‐    ‐     4.65    ‐    ‐
080006xx01x0xx 皮膚悪性腫瘍 手術あり    ‐    ‐     6.92    ‐    ‐
090010xx05xxxx 乳房悪性腫瘍 乳房再建術    ‐    ‐     7.26    ‐    ‐
080006xx99x0xx 皮膚悪性腫瘍 手術なし    ‐    ‐     8.69    ‐    ‐
当院形成外科では、眼瞼下垂症の手術入院が最も多く、皮膚の悪性腫瘍・良性腫瘍の手術による治療も多くあり、2日から3日間の短期間の入院で対応しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐        1        7
大腸癌    ‐       28       38       13    ‐       46        1        7
乳癌       31       52    ‐      11    ‐    ‐        1        7
肺癌    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐      ‐       1        7
肝癌    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐        1        7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された5大癌と診断された患者様を、初発・再発別に集計しています。初発については進行度を表すStage別に分類してあり、退院件数が10件に満たないものは「‐」と表示してあります。
【解説】今年度は大腸癌での退院件数が大幅に増加していますが、転移のある進行度の高い状態で来院したケースは半数以下に減少していました。早めに受信した方が増えていると思われます。再発の件数が多いのは、定期的に行う化学療法入院のためとなります。乳癌での入院数も増加し、こちらも転移のあるStageⅣの件数は減少していました。当院では、2025年10月より、山近記念総合病院の西棟に健診センターを開設します。悪性腫瘍についても、より早期の発見に力を入れていきます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症    ‐    ‐    ‐
中等症       47    13.43    76.89
重症       29    33.21    84.72
超重症    ‐    ‐    ‐
不明    ‐    ‐    ‐
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された成人(18歳以上)の市中肺炎の患者様について、重症度別に集計しました。
【解説】肺炎での入院については今年度も増加していました。肺炎の平均年齢は前年度に比べ低年齢化していて、そのため入院期間が短くなっています。中等症は、昨年度より平均年齢が2.75歳下がり、平均在院日数については6.1日短くなっています。発熱や咳等の症状が出始めてからの受診が、早めの傾向となっていると思われます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
-       53     20.5     76.6    15.37
【定義】2024年6月から2025年5月までに脳梗塞で退院した患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しています。脳梗塞を発症してから「3日以内(に受診)」と「その他(4日以降に受診)」との合計数で表示してあります。
【解説】脳梗塞は、急な意識障害や麻痺、しびれ、呂律困難といった症状を引き起こしますが、治療が遅れるほど、死んでしまう細胞の範囲が広がるため早期受診、早期治療が必要な疾患です。当院ではほとんどの患者様が3日以内に受診があり、早期診断、治療が行われています。平均在院日数についても年々短くなっています。「発症日から3日以内の受診」件数は53件中48件となっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房全摘、腋窩郭清伴わず) 41 1.41 8.20 0.00 64.32
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術 40 0.98 4.63 0.00 67.38
K6335 ヘルニア手術 35 1.00 3.31 0.00 72.26
K672-2 腹腔鏡下胆のう摘出術 32 1.00 5.81 0.00 64.97
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 31 3.35 11.74 0.00 82.00
当院外科の手術では、乳癌や鼠径ヘルニアに対する摘出手術が多く、乳癌手術では、術式によりコードが細分化されているため件数が分散されていますが、乳癌手術全体では108件施行されています。乳房再建術については、乳癌手術と同時に行うもの、術後に時間をあけて行うものがあり、計13件の手術がありました。乳癌手術、鼠径ヘルニア手術ともに昨年度と比較し増加しています。また、腹腔鏡下で行われる鼠径ヘルニアの手術は傷口が小さく、術後の痛みが少ないこともあり、件数の増加がかなりありました。このほか、緊急対応となる胆のうや胆管の疾患に対する手術や処置も増加しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 47 0.68 3.11 0.00 74.53
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) 10 0.60 1.80 0.00 76.50
K5491 経皮的冠動脈ステント(急性心筋梗塞) 10 0.20 14.20 0.00 69.10
K597-2 ペースメーカー交換術 10 0.00 5.80 0.00 80.50
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極)    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
循環器内科は2025年2月より2025年6月までの間、循環器内科の常勤医が不在となっているため、件数がこれまでの年度よりかなり減少しています。循環器内科の予定手術については、ほとんどが入院当日に手術を施行し、短期の入院で対応しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0462 骨折観血的手術(前腕) 19 4.00 22.79 0.00 70.32
K0461 骨折観血的手術(大腿) 15 3.47 25.13 13.33 80.67
K0483 骨内異物(挿入物)除去術(下腿・前腕) 10 1.60 4.80 0.00 63.80
K0463 骨折観血的手術(足)    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
K0821 人工関節置換術(膝)    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
当院整形外科では骨折に対する手術の件数が多く、骨折のほとんどは、高齢者の転倒が原因での大腿骨折、骨折の際に手をついたことで起こる前腕骨折となっています。骨内異物(挿入術)除去術というのは、骨折の手術の際に使用しているボルトやプレートを取り除く手術です。骨折した骨が修復し、しっかりとくっついたことが確認できたら行います。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 13 0.46 18.15 7.69 74.85
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
K6101 動脈形成術、吻合術(頭蓋内動脈)    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
K1742 水頭症手術(シャント手術)    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
脳神経外科では、今年度は比較的軽い頭部外傷により起こる慢性の硬膜下血腫に対する手術の件数が増加しました。高齢者による転倒は骨折だけでなく、頭部を打つ場合もあり、その時に気が付かず時間が経ったころ頭痛や吐き気の症状で受診され、診断されることが多い疾患です。受診後緊急で手術となり、10日から2週間で退院となるものがほとんどです。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入) 159 1.00 1.12 0.00 77.86
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない)    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
当院眼科の手術では、白内障に対する水晶体再建術が主なものとなっています。加齢による変化で水晶体が濁り、視力低下や目のかすみ、まぶしさを感じるなどで見えにくくなった症状を改善するために行われる手術です。当院の白内障手術は、入院、外来のどちらでも受けることができ、患者様の状況や要望により対応しています。今年度は入院外来合わせ281件の手術がありました。「眼内レンズを挿入しない場合」では、眼内レンズを挿入する予定で手術入院したところ、水晶体を支える組織が弱く、眼内レンズを挿入できなったケースがありました。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍(経尿道的手術) 23 1.26 5.09 0.00 77.52
K841-5 経尿道的前立腺核出術 19 1.32 5.21 0.00 70.26
K800-2 経尿道的電気凝固術 13 1.00 7.31 0.00 77.69
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 10 0.40 5.60 0.00 70.10
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的)    ‐    ‐    ‐    ‐    ‐
当院泌尿器科では、前年度と比較し膀胱癌、前立腺肥大症での入院手術の件数は横ばいとなっています。膀胱癌の手術の患者様については、平均年齢が上がり、それに連動して平均在院日数も若干長くなる傾向がみられました。。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一    ‐    ‐
異なる    ‐    ‐
180010 敗血症 同一    ‐    ‐
異なる    ‐    ‐
180035 その他の真菌感染症 同一    ‐    ‐
異なる    ‐    ‐
180040 手術・処置等の合併症 同一    ‐    ‐
異なる    ‐    ‐
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様のうち、播種性血管内凝固症候群、敗血症、真菌感染症、手術・処理等の合併症の4つの疾患の発生率について集計しています。「同一」とは、それぞれの疾患で入院し、主にその疾患の治療を行い退院となった症例で、「異なる」とは、別の疾患で入院し、入院中に上記の疾患を発症し、その治療に資源を要した症例を表しています。
【解説】「手術・処置等の合併症」については、「移植人工血管の感染」、脳神経外科の「VPシャント機能不全の疑い」、「足の術後創部感染」がありました。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
235 222 94.47
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様で期間中に肺血栓塞栓症のリスクレベル「中」以上の手術をした症例について、肺血栓塞栓症の予防対策として、「弾性ストッキングの着用、間欠的空気圧迫装置の利用、抗凝固剤療法のいずれか、または2つ以上が実施されている症例の割合を集計しています。
【解説】当院ではリスクレベル「中」以上の手術で、ほとんどが肺血栓塞栓症の予防対策をしています。内視鏡での手術、または短時間の手術においては、空気圧迫装置の使用があってもデータに計上していない場合があります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
147 135 91.84
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様のうち、血液培養の検査を実施した際に、2か所の部位から血液を採取している件数の割合を集計しています。
【解説】血液培養は、1度の検査で2か所の部位より血液を採取することが推奨されています。今年度の集計では90%以上が2か所より採取されています。昨年度の集計結果を踏まえ、実施率を上げるように取り組んだ結果6%の上昇率となしました。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
167 90 53.89
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様のうち、期間中に広域スペクトル抗菌薬を処方された患者様に対し、その処方日までの間に実施した細菌培養同定検査の割合を集計しています。
【解説】肺炎が原因での薬剤療法の場合には高い実施率となっていますが、感染症の原因病巣が判明している症例もあり、早期の抗菌薬治療を始めるにあたり、実施率が低めとなっています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
25,882 38 1.47
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様の在院日数の総和のうち、発生した転倒・転落の件数で集計しています。
【解説】一般社団法人日本病院会の2023年の調査結果より、371件の調査施設の平均では、2.83%となっています。比較すると当院での転倒・転落発生率は
低いことがわかります。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
25,882 12 0.46
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様の在院日数の総和のうち、発生した転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の件数で集計しています。「転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b」とは、濃厚な処置や治療を要した(バイタルサインの高度変化、人工呼吸器の装着、手術、入院日数の延長、骨折など)ものとなっています。
【解説】当院の集計データを解析したところ、入力間違いが発生しており、発生率については「0件」となります。今後ダブルチェックを原則とし、正しいデータ作成を行うようにしていきます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
461 460 99.78
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様で、期間中の全身麻酔手術で予防的抗菌薬投与が実施された症例のうち、手術前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数を集計しています。
【解説】当院での全身麻酔手術では、患者様が手術室に入室後に予防的抗菌薬の投与を実施してるため、ほとんどの症例で1時間以内の投与となっています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
25,052 18 0.07
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様で、真皮まで以上の損傷のある褥瘡が発生した患者数を集計しています。同一日での入退院、入院時にすでに褥瘡のある患者様は集計から除外しています。
【解説】一般社団法人日本病院会の2023年の調査結果より、371件の調査施設の平均では0.13%となっています。寝たきりの患者様の長期間入院等の割合が減少していることの影響もあり、低めの発生率となっていると思われます。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
1,500 391 26.07
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様で65歳以上の患者様について、入院早期の栄養アセスメントの実施割合を集計しています。
【解説】当院では、栄養に問題のない予定手術入院の患者様については、栄養アセスメントを実施していないため、実施割合が低めの数値となっています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
25,882 3,012 11.64
【定義】2024年6月から2025年5月までに退院された患者様の在院日数の総和のうち、身体拘束のあった日数の割合を集計しています。
【解説】「身体的拘束は、制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害が生じる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでのやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限り早期に他の方法に切り替えるよう努めなければならない」という理念のもと対応していかなければなりません。抑制解除へ向けての取り組みが今後の重要な課題となります。抑制の解除に向けては、日中に解除の時間を少しでも作るようにしています。また、抑制を外すことで起きるインシデントに対しての事例検証を行っています。

更新履歴
2025.9.25
令和6年度の病院情報を公開しました。